１．弁護士に相談をするメリット
ここでは、相続の問題を弁護士に相談するメリットについて説明します。
①遺産分割の問題を弁護士に相談する最大のメリットは「代理人」として相続人同士の紛争解決のため交渉が出来るということにあります。相続や遺産分割については司法書士や税理士も相続分やの業務を取り扱っています。司法書士は相続人間で合意した内容をもとに遺産分割協議書を作成したり、これに基づいて不動産の相続登記を行っています。また、税理士は相続人間で合意した内容をもとに相続税の申告を行っています。ですが、司法書士や税理士は相続トラブルが発生した場合に、法律相談を受けたり代理人として交渉をすることは出来ません。法律上、相続トラブルについて法律相談を受けたり、代理人として交渉が出来るのは弁護士だけに限られているのです。
弁護士であれば、相続について法律相談を受けるだけでなく、他の相続人と交渉をして遺産分割協議書を作成することも、調停・審判や裁判といった手続についても全て一任することが出来ます。弁護士は紛争解決のスペシャリストです。相続や遺産分割についてお悩みやご不安があるときは、弁護士にご相談・ご依頼ください。
②遺産分割を完了させるためには、相続人の調査（必要な戸籍謄本の取得）、遺産の調査（金融機関への調査、登記簿の取得、債務の調査等）、遺産分割協議書の作成、遺産の名義変更（金融機関や法務局への相続手続）等、多岐に亘ります。これらの手続き弁護士に依頼することで、あなたに代わって全て行うことが出来ます。
③疎遠になっているご家族や親族と直接話をすることが難しいこともあります。また、遺産分割の話し合いをしていくうちに、ご家族や親族と主張がぶつかり、関係が悪化してしまうこともあります。このような時には、弁護士が代理人となることで、あなたが直接相手とお話をすることもなくなり、スムーズに交渉を続けることが出来ます。
２．弁護士に相談するタイミング
弁護士に相談をするタイミングは早ければ早い方が良いといえます。相続トラブルは家族・親族の中で起きる問題であるため「出来るだけ内々で済ませたい。何とかしたい。」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、タイミングを逃すことで、紛争が大きく発展してしまったり、家族の溝が埋められない程に深くなってしまうこともあります。また、残念ながら、少し前の段階であれば別の解決策もあり得たのに、相談が遅れたために採りうる法的手段が狭まってしまうことや、良かれと思ってされた主張が逆に不利な内容を含んでしまっていたこともあります。
ですから、「他の相続人と意見があわないな」「話し合いがなかなか進まないな」と少しでも不安や違和感を感じた時にはご相談にお越しいただければと思います。
